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小噺です。

この間、志村先生の「どうにかなる日々」の百合ちゃんの話を読み返して、「あ、私、結婚とかの話に触れていないな」と思い、けれど短編を作るほど頑張る気力も無い、と言うことで小噺としてここに載っけることにしました。
短いですし、なんの情緒もありませんが折角思いついたので。
楽しんでくださるといいな。
今日、結婚式があった。

昔、私が好きだった子の結婚式。
高校時代の友人代表と言うことで。と言ったって、もう何年も会ってすらいないのに。

私は彼女に、二度、愛の告白をしたことがある。

一度目は、高校を卒業したその年の冬。携帯電話で。
うまくはぐらかされてしまい――いや、はぐらかされすぎて私はいらぬ希望を持ってしまったのだ。

そして二年後、一泊旅行に誘い、その日の晩に。
今度は、
「付き合うってどういうこと?」
と逆に問われてしまい、私はしどろもどろ
「買い物に行ったり、旅行に行ったりとか…」
まさか、セックスするような…なんてことはとても言えなかった。
言える雰囲気でもなかった。
ハッキリとした拒絶は無かったが、無理だろうとそれ以上何も言わなかった。

そしてそれが、最後に会った日になって。

そうして数年が経ち、私はこうして結婚式に呼ばれたわけだ。


駅から自宅までの間、少し歩きたくてぐるりと遠回りして帰ることにした。
ゆっくりと土手を歩いていると、ひらりと目の前に吹き零れてきたものがあった。

桜の花びら。

風に乗って舞い落ちてきたのだろう、見上げると満開の桜の木が堂々と立っていた。
薄いピンク色の花びら。
たくさん咲いていて、それは何だか幸せそうにウエディングドレス姿で笑う彼女を思い起こさせた。

彼女、キレイだったな……。


桜を見上げ、私は少し、泣いた。


以上です。
片思いって切ない。
何度してもそう思う。
伝わるといいなー。
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小巻
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音楽鑑賞。これしかない!
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良い音楽があれば大抵なんでもやっていける、ちょいとヲタク(?)な人。
悪い人ではないです。
因みに私のファイティングソングはGREENDAYの『HOLIDAY』です。
・・・メガネ。

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